大阪市の空き家問題とどう向き合うか

「実家が空き家になって困っている」「使う予定がないけれど、どう処分していいか分からない」──大阪市で不動産に携わっていると、こうした相談をよく受けます。私は大阪市内で不動産アドバイザーとして働いていますが、空き家問題は本当に身近な社会課題です。

大阪市の空き家率は全国平均を上回っており、特に放置されている戸建て住宅が目立っています。この記事では、空き家の現状と私の感じていることを交えて、少しでも皆さまのお役に立てればと思いお話しします。

空き家が増える大阪市のリアル

大阪市では、人口減少や高齢化、相続後の管理放棄などを背景に空き家が年々増加しています。地域によっては、通りを歩くだけでも空き家だとすぐにわかる住宅がちらほら見受けられます。

こうした空き家が老朽化によって倒壊リスクを高めたり、不審火の原因になったりする点が問題です。所有者本人が遠方に住んでいたり、手続きや費用が分からず動けないというケースも非常に多いのです。

空き家は放置せず、まず「知る」ことから

空き家を抱えている方の多くが、「何から始めればいいか分からない」と戸惑っておられます。でも実際には、自治体の相談窓口や補助制度、空き家活用のアドバイスなど、利用できる仕組みは意外と整ってきています。

大阪市では、空き家の改修や撤去に対して補助金制度を設けていたり、空き家バンクのように利用希望者とマッチングしてくれる仕組みもあります。大切なのは、まず「自分の空き家の現状を知る」ことです。

空き家は“負の遺産”じゃなく、“資産”になり得る

相続した空き家を何年も放置していたご相談者が、地域の制度を使って修繕・賃貸活用に踏み切り、収入につながったというケースもあります。「やってよかった」と言っていただけると、こちらも本当にうれしくなります。

すべての空き家が活用できるわけではありませんが、放置してしまうと固定資産税だけがかかり続け、老朽化も進みます。迷っている方はまず一度、相談してみてください。空き家は“悩み”から“可能性”へと変わるチャンスを秘めています。